【コラム】キャリアについて 第三回


 企業は長い採用活動で獲得した人“財”を育てるために教育・研修を施します。業種・職種にもよりけりではありますが、従業員がコストセンターからプロフィットセンターとして貢献するまでには、ある程度の時間がかかります。また有能な社員になった時にはリテイン(維持)をする為に、給料の額だけでなく、常に新しい挑戦・目標を与えていかなければなりません。

従業員も昇給やパフォーマンス・ボーナス等である程度評価されます。仕事もまずまず満足で、特に人間関係や待遇面で転職したい動機はないとしても、長く同じ会社にいると途中でキャリアの疑問が出てきます。就職(就社)前は、「はたして自分はこの仕事が出来るのだろうか?」と思いつつ入社後に努力を重ね、ある程度できることが分かってきた段階で、次に「はたして自分はこの仕事で一生生計を立てていけるのだろうか?」と考えます。この疑問を越えもう少し長くやっていく段階で「はたして自分はこの仕事で何を成し遂げてきたのだろうか?」と考えますが、これは同じ職種である程度極めてきた人が考えることです。

それぞれの段階で自分のキャリアを見直す時期があり、「はたして本当に自分はやりたい仕事をしているのかどうか」を自問します。経営の神様ドラッガーが「仕事を変え、キャリアを決めるのは自分である」と言っているように、仕事を通じ自分の生き方や考え方を自分自身で評価をしなくてはなりません。

弊社のような人材紹介会社の一つのウリとして、「無料キャリアカウンセリング」があります。弊社も日々様々な求職者の方々とお会いする機会がありますが、本当に自分は何がやりたいのか?またその為にどのような努力(資格の取得等)をしなくてはならないのか?という点をあまり理解できていない方も多く、希望職種欄に秘書・カスタマーサービス・営業等・・・と書いてありますと、一体何をしたいと考えていらっしゃるのか首を傾げてしまう時があります。ただ、カウンセリングを進めていく内に、以前から自分の中にしまっておかれたものが急に外に出てきて、目が輝き始め、背中を押されたような形になり、その結果自信を持つことが出来、見事キャリアの転換に成功された事例もあります。秘書暦5年の方が営業で開花した成功例と言えるでしょう。

このように今の段階では無意識に仕事を行っていても、ある日突然自分のキャリアを見直す時期が来るのです。「本当にやりたい仕事」は何なのか?その自問自答を繰り返し、キャリアの転換を行っていくことにより、「今の仕事こそが天職であり、自分の能力を発揮できる」とキャリア意識がますます強固になり安定してきます。そして自身のキャリアの絞込みが自然と出来てくるのです。

 

次回は「キャリア意識の変化」について述べていきます。

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