【コラム】就業規則について 第四回


就業規則を作るにあたっては、労働条件を設定しなければなりません。基本的に押さえておくべきことは給与の支払いに関する点で、原則的に給与(算定)期間は月給制の1ヶ月となり、同期間が1ヵ月を超えてはならないとあります。また正当な理由(欠勤=いわゆるUnpaid Leave、被雇用者の過失により生じた会社の損失、所得税、被雇用者負担の中央積立金=CPF=など)がなければ給与からの天引きは禁止です。

よく見られるのは試用期間中の規定であり、大抵の企業が試用期間中に病気以外で休んだ場合はUnpaid Leaveとし、給料から日割分を天引きしています。また有給休暇の規定以上の取得も同様です。試用期間中の有給休暇の取得は原則Unpaid Leaveとなるのですが、会社によっては試用期間中は「前借り」で、試用期間を超えられなかった場合は最終給与より天引きされ、使用期間を超えた場合は残有給休暇日数より引かれるといったユニークな規定を設けている企業もあります。 

さて、休日の概念ですが、雇用法では毎週1日の休日が与えられます。休日は無給。シフト制の労働者については連続する30時間の休息をもって休日に代えることができるとあります。現在ではほとんどの企業が週休二日制を導入していますが、半ドン(土曜半日)出勤がある企業も依然存在します。仕事上どうしても休日出勤をさせなければならない場合は、原則休日労働を強制することは出来ませんが、(1)半日未満の労働に対して半日分の賃金の支給(2)半日以上1日未満の労働に対して1日分の賃金支給(3)1日分以上の労働に対して2日分の賃金の支給+1日分を超えた時間につき基本時間給の1.5倍の賃金の支給――とされており雇用法における休日出勤の規定は厳格です。よく休日出勤をした場合、「代休」で消化しようとする企業もありますが、雇用法適用者に関しては賃金の支給が必要であることを注意しなければなりません。 

次に祝日(Holidays)ですが、概念としては法律上の祝日を有給の休暇とすることができます。シンガポールは祝日が日本とは比べ少ないのですが、華人系が多いためか、旧正月いわゆるチャイニーズ・ニューイヤーは1週間休みなどとしている企業もあります。法律上の祝日とは、政府が年末頃に発表するもので、2009年は11日でした。8月9日の独立記念日が土曜日で月曜が振替休日、9月20日のハリラヤ・プアサ(断食明け大祭)が日曜で同じく月曜が振替休日となり、珍しく3連休が2ヶ月連続で重なったのは記憶に新しいかも知れません。 

それにしても祝日の少ない国に思えます。あまり記念日を作ると民族の調和がとれないのでしょうか?祝日に関する労働は、これは休日出勤とは異なり、雇用者は被雇用者に対して労働を要求できます。その際は1日分の超過手当の支給もしくは代休を与える必要があります。休日出勤についてはあえて就業規則の中には織り込んでない企業がほとんどで、休日出勤申請書を従業員に書かせ、それに基づいて上述の賃金を支給している場合が多く見られます。 

次回も就業規則の具体的な組み立てについて述べていきます。

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